健康保険法の改正(2)
さて、前回の続きです。
2007年4月に行われた第2回目の制度改正の内容について見てみましょう。
1.出産手当金、傷病手当金の支給率の引き上げ
及び
2.任意継続被保険者の出産手当金、傷病手当金の廃止
出産や傷病を理由として会社を長期休業する場合に、生活保障として支給されるのが出産手当金や傷病手当金です。
給与・報酬が出なくなってから最長で1年6ヶ月間、健康保険から支払われます。
改正前の支給額は標準報酬日額の6割相当でしたが、改正後は支給額に賞与を反映させるという意味で標準報酬日額の3分の2に相当する額に引き上げられました。
一方で、任意継続被保険者への出産手当金・傷病手当金の支給は廃止されました。
任意継続被保険者とは、会社を退職する前日までに2ヶ月以上健康保険の被保険者期間があり、退職後も希望して健康保険組合に加入している個人です。
3.退職者の出産手当金の廃止
従来は、退職する前日までに1年以上の被保険者期間があるなど一定の条件を満たした人が、退職後6ヶ月以内に出産した場合に出産手当金を受けることができる制度がありましたが、制度改正により廃止されました。
4.標準報酬等級の範囲拡大
健康保険の月額保険料は健康保険加入者の標準報酬月額で決まります。98,000円~980,000円の間で39の等級区分に分かれていた標準報酬月額の上限と下限が拡大され、現在は63,000円~1,210,00円の47等級となりました。
このため、収入の少ない人の負担が軽減される一方、収入の多い人の負担は重くなります。
5.標準賞与額の上限の見直し
賞与に対する健康保険料を計算する標準賞与額が「1回200万円」から「年間540万円」に変更されました。
次回は、高齢者医療の自己負担の見直しを主としている2008年4月に予定されている第3回目の制度改正について解説します。









